電動化への事業構造転換を推進し、更なる成長を遂げる

パワートレイン市場の見通し

アイシングループでは、自動車メーカーが世界各国の燃費・排ガス規制をクリアすることを前提とし、2030年のBEVとFCEVを合わせた普及率が10%、20%、30%と3つのパターンになった場合を想定し、今後の成長戦略を描いています。ここではBEV普及率10%と30%のパターンについて紹介します。

パワートレインの世界市場動向予測
パワートレインの世界市場動向予測

BEV・FCEV普及率10%(パターン1)の場合

燃費や環境性に優れたBEV・FCEVの普及率が低いこのパターンにおいて、自動車メーカーが燃費・排ガス規制をクリアするためには、価格が安いものの、燃費に不利なガソリン車の販売を減少させ、HEVの販売を拡大する必要があります。すなわち、これによりパワートレインとしては、ATからハイブリッドトランスミッションへの置換が進むことを意味しますが、ハイブリッドトランスミッションのうち一定数はATをベースとした1モーターハイブリッドトランスミッションになると予想されます。
したがって、このパターンの場合、ATベースのトランスミッションの需要は一定数継続すると考えています。アイシングループは既存のATに加え、1モーターハイブリッドトランスミッション、2モーターハイブリッドトランスミッションを市場へ投入し、シェアの拡大を進めていきます。

BEV・FCEV普及率30%(パターン3)の場合

一方、BEV・FCEVが30%まで普及すると、自動車メーカーは燃費・排ガス規制をクリアできます。このため、価格が安いガソリン車の販売を減らす必要は無くなり、ATの比率も大きく減少することはないと考えられます。
したがって、このパターンについても、ATベースのトランスミッションの需要は一定数継続すると考えています。アイシングループは既存ATのシェアの維持に加え、BEVやFCEVに向けては、eAxleを投入することで、シェアの拡大を進めていきます。
このように、自動車メーカーが各国の燃費・排ガス規制へ適応する前提において、BEV・FCEVの普及率によらず、ATをベースとしたトランスミッションの需要は一定数継続すると予想されます。

パワートレイン事業の販売目標

これらを踏まえ、策定したパワートレイン事業の商品別販売計画は次の通りとなります。
ATをベースにしたガソリン車やHEVの市場は当面維持されます。したがって、主力のATに加え、ATの生産設備を有効活用できる1モーターハイブリッドトランスミッションを投入することにより、2020年以降も販売数を安定的に確保できる計画となっています。
一方、その他のHEV、PHEVやBEV、FCEVの市場に向けても、2モーターハイブリッドトランスミッションに加え、eAxleを早期に投入し、市場の拡大に対応していきます。
このように、アイシングループは、電動化に向けた魅力ある商品ラインナップを揃え、電動化への事業構造変換を着実に進めていくことで、電動パワートレイン市場において確固たる地位を築いていきます。
なお、パワートレイン事業の売上高としては、2020年に2.5兆円を目標に置き、2025年、2030年には更なる売上拡大をめざしていきます。