雇用の安定に関する基本的な考え方

雇用の安定に向けては、アイシングループが社会に必要とされることが前提です。そのためには、従業員一人ひとりが活躍・成長し、企業の健全かつ持続的な発展に寄与することが必要であり、その結果として、長期的な雇用の安定につながると考えます。

健全な労使関係で働きがいのある職場づくり

アイシングループは、「労働における基本的原則および権利」を尊重し、関係法令に従って、結社の自由および団体交渉権を尊重しています。商品本部・部署・工場ごとに定期的な労使懇談会を開催し、労使双方の方針や課題を共有して相互信頼・相互協力を実現する体制を構築しています。また、国連の『ビジネスと人権に関する指導原則』を尊重し、人権への負の影響を特定・防止・軽減・是正するための手続きを構築することを通じ、企業としての人権尊重の責任を果たしています。

また、労働時間を短縮するため、ITツールの積極的な導入、在宅勤務制度など柔軟な働き方が可能となる制度の整備、職場のマネジメントレベルを向上させるための研修のほか、業務の改善・効率化の好事例を共有するなど、様々な施策を実施しています。更に年次有休休暇取得率の向上を目標に掲げて全社に発信すると同時に、実現のための施策も推進しています。もちろん、国内に限らず海外赴任者の労働時間短縮、健康管理に資する仕組みも構築中です。

このほか、社員により働きがいを感じてもらうため、社員意識調査を実施し、調査結果をもとに各職場ごとに職場運営を見直すミーティングなどを定期的に実施しています。

経営トップと組合評議員との懇談会
経営トップと組合評議員との懇談会

雇用の安定

雇用の安定については、人事労務の基本的な考え方や制度をグループ全体として標準化していくことが重要だと考えています。それをベースにそれぞれの国や地域の関連法令に基づいた施策立案を推進することで、人事労務全般のリスク低減と、健全な労使関係の構築に努めています。また、こうした取り組みの結果、2017年度の離職率は1.00%※となっています。

※2017年4月1日〜2018年3月31日までの離職者(自己都合)÷2017年4月1日時点の従業員数

Column

インドにおける労働争議が教訓となったアイシンの労使スタンス

①AHL労働争議の概要

2017年5月、インドにある連結子会社AISIN Automotive Haryana Pvt.Ltd.(AHL)において、同社の従業員による、労働組合設立を求めるストライキが発生しました。1ヶ月後に現地政府によるストライキ禁止令が出されましたが、これに抗議し会社通用門封鎖の実力行使に出た従業員288名の逮捕をもってストライキは収束致しました。さらにAHLは、ストライキ解除後の幾度もの呼びかけにも応じず無断欠勤を継続した従業員175名を解雇するに至りました。
アイシン精機としては、争議に関与していない従業員の生命・安全を保護するための、やむを得ない対応であったと考えていますが、労使双方に大きな傷跡を残すアイシングループ史上最大の労働争議となりました。本件により、地域・取引先をはじめとするステークホルダーの皆様に多大なご心配をおかけいたしましたことをアイシン精機として重く受け止めております。

②再発防止策

アイシングループにおける対応

アイシングループでは、過去に幾多の労使間の難局を乗り越えてきた教訓から、「会社の成長には労使双方がお互いの主張に耳を傾け、相互に信頼し、協力関係を築いていくことが必要不可欠」と考えておりますが、このAHL労働争議を機に、労働慣行の異なる海外であっても「労使が相互に信頼し、協力関係を築いていくことが必要不可欠」であることを再認識・再徹底すべく、『アイシンの労使関係に対するスタンス』を明文化し、全アイシングループ各社へ社長メッセージとして通達致しました。
また、アイシングループの一員として、経営理念に基づいて社会的責任を果たしていくための行動規範である企業行動憲章の見直しを図り、「人権の尊重」「多様な働き方の実現」といった観点を今まで以上に強化し、アイシングループ共通の行動指針として徹底しています。
さらに、当該スタンスに沿った人事・労務運営が適切に行われているか確認するためのアセスメントツールを開発し、グローバルで順次点検を行っております。仮に点検結果において問題が見つかった場合は、予め定めたルールに基づき即時改善できる体制を構築しております。

AHLにおける対応

2017年7月通常稼働復旧後、「労使で意見交換する場の整備」「透明性が高く公正な分かりやすい人事制度構築」「各種イベントの開催」など労使間コミュニケーション体系・施策の再構築を行い、労使間の関係改善を図ってまいりました。
当初40%であった従業員満足度調査における肯定意見率は、19年1月調査で90%に達しました。100%を目指し、更なる充実を図ります。

③今後への宣言

AHL労働争議を教訓とし、アイシングループ全社において、このような事態を二度と起こさないという決意を胸に、すべての従業員が誇れる会社を目指します。

人事相談会
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全社集会
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