価値創造の成果 - 事業報告 -

アフターマーケットVC

VC主導による商品開発、
迅速な意思決定によって
シェアリング時代に臨む

アフターマーケットVC プレジデント立松敬朗

事業概要

 総合自動車部品メーカーである強みを活かし、クラッチやウォーターポンプなどの補修部品、ドアスタビライザーやモーションコントロールビームなどのカーアクセサリーを世界の市場に向けて幅広く提供しています。市場のニーズをタイムリーに把握して、本社と現地が一体となってより良い商品企画ができるような体制構築を進めています。

売上高
主要製品
アイシン精機
アドヴィックス
アート金属工業

消耗品から電動化関連商品、用品販売でブランド力を強化

 アフターマーケットVCでは、クラッチやブレーキパッド、ピストンなどといった補修部品やドアスタビライザーなどの後付用品を取り扱っています。アフターマーケットの市場は、世界各地でまだ伸びしろがあり、アイシングループとしても進出できていないところも多くあります。また、CASEのトレンドの中ではシェアリングが主流となり、アフターマーケット事業が活躍できる場面は増えると見込んでいます。このような背景の中、私たちはアフターマーケット事業を世界各地で強化すべく、2018年8月にアフターマーケットVCを立ち上げました。
 アフターマーケット事業では修理工場の整備・修理用に部品を供給しています。さらに近年では、修理以外の後付用品の取り扱いにも取り組んでいます。これは、アフターマーケットあるいはビフォアマーケットと呼ばれるもので、新車購入の際に追加で取り付ける部品の販売です。従来は、新車に供給している部品を置き換える補修部品販売がメインでしたが、今後は用品提供にも注力していかなければなりません。現在、高機能のバックビューカメラやクルマの運動性能の向上に関わるドアスタビライザーなどの部品を販売しています。これらの商品には、「AISIN」のロゴが入っており、市場やユーザーに認知されることで、ブランドイメージも高まると考えています。さらに、ASEANなど、今後、モータリゼーションが高まる海外市場でも販売を開始しており、さらなるブランドの認知度向上に努めているところです。海外市場では、北米、ASEAN、中国、ヨーロッパの4極にアイシン精機およびアドヴィックスの拠点を配置しています。2010年に設立したドバイ支店はアフリカへの再輸出の拠点となっており、近年、パキスタン、ミャンマーにも事務所を設けました。さらに2018年3月にはタイの現地代理店と業務提携を開始、2019年4月には上海、2019年6月にはパナマに販売会社を設立しており、世界各地で効果的に活動できる体制構築を進めています。

幅広い品揃え、スピーディーな商品企画により成長力を確保

 VC制となって以降、商品領域ごとにワーキンググループを設置し、情報共有することで、従来に比べ商品企画のスピードは数倍に達しています。競合他社は、幅広い品揃えやより多くの地域に展開することで、アフターマーケット事業を成長させてきました。このような状況のもと、私たちもいかに価格帯の広い商品をすばやく揃えていくか、あるいはまだ弱い地域をどう攻めていくかといった課題に取り組むことにしました。VC制になって、地域や商品ごとに課題がよく見え、動ける体制になってきたと実感しています。グループ全体において、将来にわたって商品企画機能をアフターマーケット側に取り込み、スピーディーな商品企画を遂行することも、今後の課題だと認識しています。
 さらに2025年頃には、本格的な市場が形成されると想定されるシェアリングにおいて、アフターマーケットVCがどういう収益モデルを構築するかも重要なテーマです。カーシェアが主流になれば、シェアするクルマの稼働率はマイカーより高くなることは明らかです。耐久性が高く、ダウンタイム(修理・整備で車両が使用できない時間)の長期化が避けられる部品を好む事業主と、安価な部品を好む事業主の両者がいますので、シェアリングに対応するためには、顧客ニーズに対応した品揃え強化と、フリートに入り込む体制強化に取り組むことが大切です。また、徹底的に現地化してオペレーションコストを下げることも求められます。現在、シェアカー専用の修理サービス施設にどのような交換部品を開発・供給していくかを検討中で、現地・現物で拠点を数多く設置し、市 場調査を開始しています。
 VC制導入によりこのような意思決定が迅速にできるようになっています。こうした体制のもと、将来的にはアフターマーケット部品販売で欧米の総合部品メーカーと同等の売上規模に拡大したいと考えており、2022年度には2018年度の約2倍となる800億円、2030年度には2,000億円をめざしています。

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