価値創造の成果 - 事業報告 -

情報・電子VC

情報・電子技術が
各事業の横串となり、
全体最適を実現する

情報・電子VC プレジデント植中 裕史

事業概要

 情報通信、エレクトロニクスの技術や、情報インフラの進化に合わせた最新技術を用いて、製品を高機能・高精度化。世界トップクラスのシェアを誇るカーナビゲーションシステムをはじめ、パワートレイン・走行安全・車体など全ての分野において、電子制御システムを支えるECU、センサーを開発し、快適なカーライフをサポートしています。

売上高
主要製品
先読みエコドライブ機能搭載
カーナビゲーションシステム

カーナビゲーションがこれから走る道路上の情報を先読みし、その情報をもとにハイブリッドシステムが効率的にバッテリーの充放電を制御することで、ハイブリッド車両の実用燃費を向上させる機能を搭載しています。ドライバーがエコドライブを意識した運転をすることなく、高い環境性能を実現しています。

各種ECU
各各種センサー

リソーセスシフトやソフト開発の共通化により、開発力を強化

 アイシングループは多様な事業を展開していますが、そのいずれにも情報・電子領域は密接に関わり、各事業体に入り込んで活動をしてきました。VC制が導入されてからは、情報・電子領域のメンバーが一体となったことで、事業の全体を見渡せ、強化する事業の分野や方向性が明確になってきました。VC内での、強化事業に対するリソーセスのシフトや、基盤技術の共通化に取り組んでいます。例えばソフト開発においては、各製品開発の効率化とマスメリットの最大化を目的に、製品ソフトの設計構造、部品の共通化や、共通ソフトのグループ標準化への取り組み、さらに機能安全やセキュリティのプロセス共有化を進めています。これらの活動をより強化、加速させるため、グ ループ内のソフトウェア専門会社2社を2019年10月に経営統合します。さらに、電子製品の生産や電子部品の調達の面においても、各社の得意分野や上手なやり方を相互活用する「いいとこ取り」を、これまで以上にできる様になってきています。
 また、おもてなしサービスやパワートレインの電動化などに伴う新規センサーの開発、ナビゲーションシステムの開発で培った位置情報によるプラットフォームづくりとそれを活用したサービスの開発など、優先すべきテーマにリソーセスをシフトしています。今後の開発においても、2023年度を目途に50~60%の開発人員を、CASE対応製品など次世代を含めた強化領域にシフトし、新体制を導入していく計画です。将来に対し足元の開発では、各事業別になっていたECU開発を一体化する取り組みも進めています。さらに、海外拠点においては主に生産面で重複、不足している部分があるため、お互いの拠点やリソーセスを活用して補完し合いながら効率的な開発・生産体制の整備を進めています。

CASEの“C”と“S”を担い、先陣を切って新たなビジネスを開拓

 私たち情報・電子VCにとって、技術開発のトレンドであるCASEの中のC(コネクティッド)とS(シェアード/サービス)関連の開発はきわめて重要です。IT市場を席捲するメーカーが自動車業界へ参入してくる環境の中で、私たちの強みを活かした事業シフトが課題となっています。私たちの強みは、ナビゲーションシステムで培った高精度位置情報と、様々な車両システムと車両データを組み合わせた制御を保有することであり、これらの情報や制御を連携させることで、グループが持つ車両・情報システムやハードウェア、アクチュエーターの付加価値を上げることを考えています。例えば、レクサスUXに搭載される「先読みエコドライブ機能搭載ナビ」は、高精度位置推定技術や地図情報を強みに、日々の運転履歴やデータ、道路交通情報を利用し、路面状況や運転を先読みした燃費向上運転に貢献しています。また、運送会社の物流支援といったサービス事業も検討しており、位置情報や車両情報を収集・分析することで、実態に即した運行計画作成や、運行遅延検知の仕組みを提供し、無理な運行計画や遅延トラブルを解決するなどの実証実験を進めています。
 また、今後必要となる電子基盤技術については、技術の手の内化を加速させるためにも、業務提携などの外部リソース活用も含め積極的に検討していく必要があり、その中でもコネクティッド分野と事業の柱となるセンサー分野については、特に強化が必要と考えています。今までは磁気やひずみ・静電容量を使ったスピードセンサーや体重検知センサー、スマートハンドル用センサーなどを注力分野としてきました。一方、クルマがクラウドとつながり、EV化が進む中で、今後は外部連携等を含め新たなセンサーの開発を進めていきたいと考えています。さらにシェアカーが増加すると、走行距離や耐久寿命に関してマイカーとは異なる課題が出てくるため、故障を未然に検知するセンサーや、乗り合いの人のニーズに応じて特性を検出できるセンサーなど、私たちが取り組むべきテーマはまだまだ幅広く存在していると考えます。
 私たち情報・電子VCは、小回りを利かせ、グループ横断的な活動により各事業VCの連携に貢献できると考えています。今後も、将来における強みである位置情報プラットフォームとそれを活用したサービスでの新たな事業創出をめざしていくとともに、パワートレイン、走行安全、車体のコアの部分を電子基盤技術でしっかり支え、魅力付けしていきたいと考えています。

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