TOP>>「熱電変換デバイス ペルチェ」編>>1
よく晴れ渡った休日の愛真家。
今日は朝から、みんなで動物園に
ドライブに行く予定。


「お母さん!お母さん!
ぼくね、動物園のペンギンさんに、
あったかい飲み物あげるんだ。
だから早く行こうよ!」
翼くんは楽しくてしょうがない様子。

でもお母さんたちは大忙し。

「ちょっと待っててよ。
もう少しでお弁当できるから」

お姉さんは翼くんに、お手伝いしなさいとばかりに、
「だったら、ほら、あんたの大好きな車の冷温庫に、お茶とジュースを入れておいてよ!」

「うん!まかしといてよ!」


その頃、探偵テクノは、休日だというのに事務所でなにやら思案中。
「う~む。ジャンダラーめ、“翼くんのお気に入り”って、
一体、何を狙ってるんだ」
そんな時、テクノの事務所の電話が鳴った。
「テクノさぁ……ん……」
この声は、愛真家の末っ子、翼くんだ。
「どうしたんだい?! 泣いてるのかい?」
翼くんが、泣きながら電話をかけてきたのだった。
理由を聞くと、「お気に入りを盗まれた」と言う。
「しまった!!」
しかし、ジャンダラーめ、こんな小さな子をいじめるとは、許せない!!
テクノは急いで愛真家に向かった。
テクノが到着すると、愛真家の人々は、車のまわりに集まっていた。
「大丈夫かい翼くん」

「うわ~ん!」
翼くんは泣きじゃくっている。
「何を盗まれたんです?」

「それが……車に付いていた冷温庫がないんです」

「エっツ! 冷温庫?」


「一体どうして、わざわざそんな物を盗んでいったんじゃろ?」
おじいちゃんは怪訝な顔をしながら、翼くんをなだめるように、
「今度からドライブに行く時は、おじいちゃんが温かいお茶か缶コーヒーを買ってあげるから…」
「温かいのだけじゃイヤ! 冷たいジュースを飲みたい時もあるもん!」
翼くんはドライブの時に、お気に入りの飲み物を入れておくのをとても楽しみにしていたのだ。
「冷・温…はは~ん。分かったぞ!
ジャンダラーの狙いはペルチェだったのか!」
      
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