●発想の転換で処理スピードも向上。
 操作時間は約1/3に

 さらに、開発メンバーのこんな発想が、処理スピードの大幅な向上につながった。
「駐車しようとしてシフトレバーをリバースに入れたとき、画面全体から区画線を探していたのでは遅すぎる。シフトレバーを操作するまでの車両の動きの情報から、画像処理を行う画面を限定することはできないか」

 後退を開始する位置につくまでの車両の動きを計算することで、画面上で駐車区画が表示されるであろうおよその位置を予測。カメラの映像の中でその部分だけを限定して処理する方式を採用したのだ。これで処理する情報の量はおよそ10分の1となり、認識スピードの大幅な向上だけでなく、認識ミスの減少にもつながった。当初区画線を検出し、画面上で表示するまでに1秒以上かかっていたのが、170ミリ秒(1秒の約1/6)まで短縮することができたのだ。
普通の人間の目から見ると、シフトレバーをリバースに入れ、画面が後方映像に切り替わった瞬間には、もう駐車目標位置が表示されているということになる。
 その結果、シフトレバーをリバースに入れてから後退開始までの所要時間は、14秒から5秒に短縮された。

 こうして、区画線を検出し、容易に駐車目標位置を設定できるようになった第2世代のインテリジェントパーキングアシストは、その利便性、操作性を大幅に向上させることに成功した。進化を遂げたこのシステムは05年、マイナーチェンジしたプリウスをはじめ、複数の車両にオプション設定された。

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