アイシングループの資本政策

中西事業の収益性改善、効率化の取り組みを支える上では資本政策も重要だと思いますが、それについてはどのようにお考えでしょうか。

三矢当社の資本政策は、「財務の安全性」と「資本の効率性」のバランスを取りながら、企業価値の向上をめざすことを基本方針としています。
「財務の安全性」については、格付機関による評価を一つの目安とし、長期借入債務に対しての高い信用格付けを維持することにより、低コストでの外部資金調達が可能になるよう努めています。一方、「資本の効率性」については、格付けが維持できる範囲で、負債による資金調達を優先し、資本の規模を抑制することで、全体の資本コストの低減を図っています。 当該方針に基づき、負債と資本のバランスに配慮しながら、適切で柔軟な資金調達を行うよう努めており、両者のバランスを考える上で、キャピタリゼーション比率を用いています。
具体的には、当該比率として20%から25%が最適なバランスであると考えており、長年このバランスを維持することでAA、A+格の評価を得てきました。
手元資金は、コミットメントライン※1を含めて2ヵ月弱を基本と考えており、長期借入については、特定の期間に返済が集中しないように、計画的に借入をしています。また、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することで、連結ベースでの資本政策やアイシングループ内での資金の有効活用を実現しています。
株主還元については、安定配当を基本に、配当性向30%レベルを維持してきました。それに加え、その時々のキャピタリゼーション比率や将来の投資の動向を勘案し、自社株買いも検討しています。直近では、2016年度に1,000万株(490億円)の自社株買いを行いました。本年度も1,000万株(700億円)を上限に自社株買いを予定しています。
※1 手数料を支払うことにより、あらかじめ定めた期間・限度額の範囲で借入できる契約

キャピタリゼーション比率の推移

アイシングループの持続的成長に向けて

中西それでは最後に株主・投資家をはじめとするステークホルダーへのメッセージをお願いします。

三矢アイシングループは、当面ATを中心に一定の成長を維持できると考えています。その成長の中で、確実に利益を獲得していくことが重要で、獲得した利益を次世代成長領域への投資にしっかりと向けていくことで、この先将来も持続的な成長を続けていけると考えています。これからも、すべてのステークホルダーの皆様にアイシンと関わって本当によかったと思っていただける施策を実行していきますので、今後ともご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

中西単に財務パフォーマンスを上げるためだけではなく、競争力を持続的なものにするには、VC制による改革が非常に重要な役割を果たします。この改革が、今後のアイシングループにとって良い結果を生むことを大いに期待しています。本日はありがとうございました。

三矢自動車産業全体が100年に一度といわれる大転換期にさしかかっています。VC制を軸にこれからの経営戦略を見直すことには大きな意義があり、VC制に今後の成長の成否がかかっているので、結果が出せるように頑張ります。こちらこそありがとうございました。