経営の基本理念として

アイシングループは、経営理念に「品質至上」を掲げるように、商品や仕事の質を高めることに徹することが企業存続の基本であると考え、経営目標達成のためにグループの業務に携わる全ての人が互いに協力し合い、「お客様第一」を基本としつつ企業体質を改善していく管理活動であるTQM(Total Quality Management)を推進しています。

「品質至上」「お客様第一」の考え方をより確かなものとするために、2017年度は第3回オールアイシンTQM大会を開催し、グループ各社からトップをはじめ461人が参加。JR東日本からも講師を招き、グループ、グローバルな視点で品質を守り、高める人づくりに取り組みました。

2018年度はグループ経営方針の土台となる0番を「安全・コンプライアンスの最優先と品質至上の徹底」と定めました。

オールアイシンTQM大会
オールアイシンTQM大会

「お客様第一」を徹底するための活動をグループ・グローバルに展開

100年に一度と言われる自動車業界の大きな変革期に際し、品質に関するお客様の考え方や品質保証のあり方も変化しています。2017年4月、「オールアイシン品質保証センター」を立ち上げ、グループを同一方向に向けるための新たなグループ品質方針を展開、品質に関する取り組みを推進しています。未然防止活動については、グループ各社の経験やノウハウの共有を図り、またグループ各社の設備、人材を活用する仕組みなどを整備し、効率化を図ってきました。2018年度からは、これらをグループ各社で本格運用していきます。

アイシン精機のグローバルな品質保証活動としては、北米、欧州、豪亜、中国、インド、南米の「海外地域別品質向上委員会」を核に、各地域が本社と連携し、品質強化に取り組んでいます。また、北米、豪亜、中国のQA(品質解析)センターでは、現地で迅速な解析ができる人材育成を推進しています。今後、オールアイシンで連携を図り推進していきます。

同じ失敗を繰り返さないために

2016年4月に「過去の失敗から学ぶ」を目的に、品質学習ゾーンを開設。今回、更なる品質意識向上を狙い、2018年7月には、「企業における品質の重要性を知る/感じる」をテーマに、「品質問題の怖さを知るトンネル」を設置しました。品質問題経験者の声や体感シミュレーターの新設、グループ各社の過去の不具合から得たノウハウの展示も企画しています。

品質問題の怖さを知るトンネル
品質問題の怖さを知るトンネル

全員参加で品質意識を高める

アイシングループでは、職場単位で全員参加のQCサークル活動と創意工夫提案を実施し、商品や仕事の品質向上、活動を通した人材育成に努めています。

QCサークル活動は、国内外のグループ会社で活発に行い、グローバルで合計2,595サークルが参加。その成果は、それぞれの地域大会での選抜を経て、「グローバルQCサークル大会」で発表します。2017年度、アイシン精機の「グローバルQCサークル大会」では参加15ヵ国、47社から47サークル200人のメンバーが集まり、互いの活動を熱く報告しました。創意工夫改善提案に関しては、文部科学大臣表彰創意工夫功労者の受賞件数トップレベルを維持しています。

グローバルQCサークル大会
グローバルQCサークル大会

品質のプロを育成

アイシングループでは、SQC(統計的品質管理)手法に基づいて仕事ができる、品質のプロ育成を推進。財団法人日本規格協会によるQC検定1級~4級の取得にグループを挙げて取り組み、2017年度末までにグループ主要14社で30,139人が取得。また、科学的な問題解決力を身につけるため、SQC手法の研修やSQCを活用した改善事例発表の共有など、事実・データに基づく科学的アプローチの実践を進めています。

信頼性確保の取り組み

アイシングループでは、商品の安全性や信頼性を確保するために、実際の使われ方を徹底的に調査し、性能評価のレベルを高めています。

自動車部品については、大規模な3つの総合試験場を有し、実車によるユーザー視点での適合試験を繰り返し信頼性確保に努めています。それぞれの試験場では、世界の道路状況を再現した試験路をアップデートし、市場の変化を反映させています。また、異なる自然環境や使われ方を織り込んだ厳しい試験を世界各地域で繰り返すことで、新たな知見やデータを蓄積し、商品開発や品質確保、評価技術向上に生かしています。

2017年度は、次世代商品に向けた評価試験や評価設備のあり方について検討をスタート。テストドライバーの訓練・育成は「藤岡試験場」でグループが連携して行う体制を整えました。また、今後は実車での試験に加えて、コンピュータを用いたシミュレーション技術を取り込み、バーチャルでの評価モデル構築にも取り組んでいきます。

住生活関連、エネルギー関連商品についても、環境室などの大型設備を使用し、試験を重ね、安全で信頼いただける商品づくりにつなげています。

藤岡試験場
藤岡試験場
TOPICS

評価技術の進化をリードする若手技術者

信頼性技術部の若手技術者は、新しい分野に挑戦し、次世代商品の開発に取り組んでいます。「豊頃試験場」では、豊橋技術科学大学の専門家の協力を得て精密な計測技術を学んだ若手技術者が、自らのアイデアを使用者の立場で多角的に評価しています。ときには難しい課題に直面することもありますが、「自らが次世代開発をリードしていく」という強い使命感のもと、新たな評価技術獲得により、次世代商品開発を加速していきます。

講師の方を招いた勉強会
講師の方を招いた勉強会

お客様への対応

アイシングループでは、お客様の声を真剣にお聞きし、ご要望に応えていくため、品質事例展示会を定期的に開催するとともに、従業員がお客様の苦情を聞くことができるブースを常設。住生活関連商品については、「お客様相談室」の電話対応システムを一新し、オペレーターの作業性を向上。また、オペレーターの電話応対スキル向上のため、全員が「もしもし検定」2級取得をめざしています。お客様からいただいたご意見は、関係役員、関係部署へ配信。解析し、社内に展開しています。

消費者視点で活動できる仕組みと人づくり

「お客様相談室」では、景品表示法などの関連法規の改正状況や消費者庁の動向を把握し、社内教育に盛り込んでいます。取扱説明書や販促ツール審査では、海外向け審査ノウハウを得るとともに、校正ミス防止のための用語集を作成・展開し、審査内容の充実を図っています。2018年度は、ウェブや動画などによる販促ツール増加に対応し、審査ポイントを明確化。審査に織り込んでいきます。なお、消費者と企業をつなぐ消費生活アドバイザーの社内有資格者は現在30人で、2018年度も受験者をサポートしていきます。