ライフサイクルCO2「ゼロ」をめざして

アイシングループは、2050年ライフサイクル※でのCO2「ゼロ」をめざし、省エネルギー研究会や生技分科会において中長期の削減シナリオづくりや生産技術の確立を進め、排出量低減に努めています。

製品開発でのライフサイクルCO2低減を評価するLCA算出ツールを部品工業会と連携して構築し、主要製品での評価を開始しました。

2030年CO2総排出量低減に向け、従来活動、生技革新テーマ、再生エネルギー導入での削減シナリオにも着手し、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入は、将来の重要な電源の一つとして各社で設置・導入を進めています。

※ 資源の採取、原材料の加工、商品の生産、消費、廃棄などの各過程のこと。

太陽光エネルギーの有効活用[アート金属工業]

長野県に拠点のあるアート金属工業および国内アート金属工業グループ4社では、日照時間が長く降水量が少ない土地柄を生かし、全社で太陽光発電を行っています。工場の屋上や駐車場の斜面を利用し、発電出力は全社で1,720kW。2017年度は210万kWhを発電し、CO2削減効果は約870t-CO2となりました。

アート金属工業社屋のソーラーセル
アート金属工業社屋のソーラーセル
西林 章
ソーラーセル管理担当の加工生技部
西林 章
CO2総排出量/売上高当り排出量(グローバル)
CO2総排出量/売上高当り排出量(グローバル)

※集計範囲の変更に伴い、過去の数値を見直しています。

輸送に伴うCO2総排出量/売上高当り排出量(国内連結)
輸送に伴うCO2総排出量/売上高当り排出量(国内連結)

売上高当り排出量の指数は、第6次アイシン連結環境取組プランの数値目標に対する基準年を100とした数値です。

CO2以外の温室効果ガスの排出(グローバル)

(単位:t-CO2

2014年度 2015年度 2016年度 2017年度
SF6 4,302 11,400 5,700 4,560

ジオパワーシステムで事務所の電力削減[アイシン精機]

新川工場では、年間を通して安定した地中熱を利用する「ジオパワーシステム」を導入し、エネルギーを削減しています。

これは、吸い込んだ外気を地下5mで熱交換し、その空気を予備空調として事務棟の室内へ送風機で送り込みます。その風が空調の補助役となり、電力の低減を実現しています。また、地中のパイプ先端を通ることでクリーンで快適な風を送ることができるため、職場環境の改善にも貢献しました。

<事務棟電力>
ジオパワーシステム導入による環境整備
<事務棟電力>ジオパワーシステム導入による環境整備
太田 勝憲
ジオパワーシステム担当の新川工場
太田 勝憲

省エネ技術と再生可能エネルギーを導入したクリーンエネルギー工場[アイシン精機]

アイシン精機は、生産量拡大に対応するため、2017年8月、西尾ダイカスト工場敷地内に南棟を増築しました。この建屋は、『技術と人のイノベーションによる、世界で勝てるダイカスト工場の実現』をめざし、品質や生産性の向上、働く人の安全や環境に配慮されています。

また、地球環境の面では、エネルギーを多く消費し、CO2をたくさん排出するダイカスト工程があるにもかかわらず、建屋と生産設備の両面で消費エネルギーを大幅に削減し、当社他のダイカスト工場2014年度比50%以上のCO2排出量削減を見込んでいます。

建屋設備を担当したPE・環境推進部の皆さん
建屋設備を担当したPE・環境推進部の皆さん
生産設備を担当した軽合金技術部の皆さん
生産設備を担当した軽合金技術部の皆さん

CO2削減アイテム

建屋設備 生産設備
  • ・全館LED 照明+点滅制御
  • ・自然採光利用
  • ・太陽光発電
  • ・廃棄熱回収利用
  • ・その他15件
  • ・高断熱炉材導入
  • ・自動配湯樋加熱方式
  • ・油圧制御で待機電力削減
  • ・工程間搬送レス化
  • ・その他11件

BDF導入によるCO2排出量の削減

アイシングループでは、社員食堂で使用した食用油を回収して精製した燃料「BDF」を輸送車に利用し、CO2排出量の削減に取り組んでいます。

2008年から、通勤時に最寄り駅や寮と勤務先を往復する通勤バスに導入。現在2台のBDFバスを運行し、年間約25t-CO2を削減しています。

また、2017年度には、アイシングループが製造する部品などの輸送に使うトラックにも試行。2018年度から本格的に導入し、2台のトラックで年間約105t-CO2の削減が見込まれます。

CO2削減と同時に、廃棄物の有効活用と大気にもやさしいBDF輸送車をグループの中で更に拡大していきます。

光南工業が運営するガソリンスタンドでBDFを給油する碧南運送所有のトラック
光南工業が運営するガソリンスタンドでBDFを給油する碧南運送所有のトラック

低コスト・高効率の新型太陽電池を開発[アイシン・コスモス研究所]

バイオ、ケミカル、ヒューマン技術などの研究開発を行うアイシン・コスモス研究所では、「ペロブスカイト型太陽電池」の研究開発に取り組んでいます。この太陽電池はすでに発電効率15%を超え、シリコン太陽電池に匹敵するレベルに到達しています。

コスト・耐久性・材料安全性などの課題をクリアしながら、これまで培ってきた有機色素合成技術を活用し、低価格で耐久性のある太陽電池用有機半導体材料をこれからも開発していきます。

太陽電池開発を担当する皆さん
太陽電池開発を担当する皆さん
太陽電池
太陽電池

CO2削減を実現するソフトウェアの開発[アイシン・コムクルーズ]

自動車用機器などの制御ソフトウェアの開発・評価を行うアイシン・コムクルーズでは、様々な製品のソフトウェアを開発しています。中でも、ライフサイクルで多くのCO2が排出される製品使用段階において、これらのソフトウェアはCO2削減に大きく貢献。今後も更に開発を進めていきます。

制御ソフトウェア開発の皆さん
制御ソフトウェア開発の皆さん
製品名 省エネ内容
ハイブリッド
トランスミッション
従来より6.8%のCO2 削減
高容量FR10速
オートマチック
トランスミッション
8速より6%のCO2削減
高効率なエネファームに
よるCO2削減
発電所では40%のエネルギー利用率
⇒エネファームでは87%以上、
CO2排出量では、年間約1.5tの削減

エコプロダクト製品の認定

地球に優しい製品開発を促進するため、アイシン精機では環境に優れた製品を「エコプロダクト」として自社認定する制度を設定しています。2017 年度は家庭用コージェネレーションシステム「コレモB2 モデル」が新たに認定されました。今後もエコプロダクト製品を増やし、地球環境に配慮した開発に取り組んでいきます。

特徴

コレモは従来の寒冷地用温水暖房機(ガス給湯暖房機)と比べ、CO2 排出量を年間で約1.0t削減できます。B2モデルは、B1モデルから約13%の軽量化を実現することで資源消費量を削減し、更に環境に優しい製品になりました。

省資源化の内容

軽量化により資源消費量を削減

B1モデル B2モデル
ライフサイクル資源消費量[kg] 282.5 229.5
省資源効率化 8.47 10.94
省資源化ファクター[指数] 1.30
コレモ

開発担当者からのコメント

B2モデルでは、排熱回収回路と暖房機器制御の改善により、蓄熱用の冷却水タンクを廃止してリサイクルが困難なクーラントの使用量を大幅に低減しました。これに加え、筐体部品の一体化やエンジン吸排気部品の一体化などで軽量化を推し進め、資源消費量の削減を図りました。これらの取り組みにより、製品の性能を損なうことなく省資源化を実現しました。

エネルギー技術部 飯田 雅彦
エネルギー技術部
飯田 雅彦