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経済的側面

トップメッセージ

取締役社長 藤森 文雄 2009年7月

揺るぎない成長を目指して

環境負荷低減に貢献する商品の開発を推進するとともに、新興国市場での事業基盤の強化に取り組んでいます。

2010年度の概況
ハイブリッド車向け商品やアジア市場での販売が好調

ハイブリッド車用のトランスミッション関連商品やエンジン冷却用電動ポンプなどが好調に推移したことに加え、アジアを中心に海外での販売が伸長し、売上高は前年度に比べ9.9%増の2兆2,574億円となりました。

利益については、生産調整のほか原材料価格の変動や為替による影響があったものの、売上高の増加や経営全般にわたる収益体質の強化を進めた結果、営業利益は1,372億円、当期純利益は696億円と、ともに2期連続の増益となりました。

注力テーマ
成長力を確保するために「変化を読み、先手を打ち、全速力でやり抜く」

アイシンでは、次の時代を切り拓いていくために、「変化を読み、先手を打ち、全速力でやり抜く」ことを基本姿勢として成長力の確保に努めています。

特に、「新興国での事業基盤強化」「商品競争力の確保」「グローバルな視点でのマネジメント・人材育成の強化」にグループの総力を挙げて取り組んでいます。

売上高

グラフ:売上高

営業利益

グラフ:営業利益/経常利益

環境対応車でアイシンがリードする

アイシンは、多彩な商品を開発し、ハイブリッド車の普及に貢献してきました。中でも、ドライブトレイン関連の商品はアイシンが世界をリードすべき領域であると考えています。他社に先駆けて発売したモーター内蔵のハイブリッド車用トランスミッションは、現在、搭載車種が飛躍的に広がっています。また、「回生協調ブレーキシステム」や「エンジン冷却用電動ウォーターポンプ」は、多くのハイブリッド車の機能にとって不可欠な商品となっています。

今後は、小型車から大型車、商用車など幅広く対応した駆動システムを開発し、ラインナップの拡大を図ります。また、放熱制御や排気熱利用などの技術を用いて車両全体の熱利用の最適化を図る「ヒートマネジメント」関連の部品についても、アイシンらしい創造性に富んだ新商品を開発していきます。

トヨタ プリウス

ハイブリッド車に不可欠な主な商品

エンジン冷却用電動ウォーターポンプ
従来の機械式と異なり、エンジンの冷却を最適に近い状態にコントロールし、燃費向上に貢献

ハイブリッドトランスミッション
モーターを内蔵したハイブリッド自動車専用のトランスミッション

回生協調ブレーキシステム
モーターの回転から生まれるエネルギーを電気エネルギーとして回収

ガソリン車の低燃費を追求

ハイブリッド車や電気自動車が環境対応車として注目を浴びる一方で、従来のガソリン車の燃費を向上させていくこともCO2排出量を削減していくためには、重要なことと考えています。

そこでアイシンでは、「駆動力の伝達効率の向上」「エンジンの高効率化」「車両の軽量化」などに貢献し、燃費向上につながる商品の開発にも力を入れています。

従来のガソリン車の燃費向上に貢献する商品

小容量CVT
駆動力の伝達効率向上に貢献

可変吸気インテークマニホールド
エンジンの高効率化に貢献

軽量シートアジャスター
車両の軽量化に貢献

加速するグローバル競争を勝ち抜くために

新興国では、自動車市場が拡大の一途をたどっており、これらの市場で拡販できるかが、今後の成長を大きく左右することになると考え、中国をはじめ、ブラジル、インド、アセアン諸国などへの拡販に取り組んでいます。

特に急激な成長を続ける中国では、市場拡大への対応を急ピッチで進めています。生産・供給体制を強化したほか、現地カーメーカーとの新規取引に向け、積極的な活動を進めています。

また、今後新興国で販売を拡大していくためには、地域特性を取り込んだ商品開発が不可欠であることから、低コストを前提とした品質のつくりこみにグループの総力を挙げて取り組んでいきます。

新興国市場での事業基盤強化

多岐にわたる事業展開が強み

自動車分野以外にも、エネルギー分野や住生活分野など幅広く事業を展開しているのがアイシンの特長です。エネルギー分野においては、従来から省エネルギー性に優れたガスヒートポンプエアコンや、ガスで発電し、排熱を有効利用するガスコージェネレーションシステムを販売してきました。

今後も、自動車分野、エネルギー分野、住生活分野のそれぞれで培ってきた技術とノウハウをフル活用し、アイシンならではの「技術と生活者の声との融合」を活かせる分野として、エネルギー事業に積極的に取り組んでいきます。さらに、エネルギーの有効利用が叫ばれる中、エネルギーと情報の流れをライフスタイルに合わせて最適化した「スマートハウス」に貢献する商品の開発にも取り組んでいきます。

2011年5月に発売した家庭用ガスエンジンコージェネレーションシステム「コレモ」の出荷式

CSR活動の推進
品質至上を追求し、お客様第一の観点から「100%良品の商品」を目指す

アイシンでは、経営理念において、「品質至上」を経営の基本とすることを定め、お客様第一の観点から「100%良品の商品」の提供を目指す「A-CF(アイシン・カスタマーファースト)活動」に取り組んでいます。

製造工程における「不良ゼロ」ラインを増やす「パーフェクトラインづくり」も、この活動の一例です。2010年度には、これらの活動に対して(財)日本科学技術連盟から「品質革新賞」をいただきました。徹底的な現場目線での改善活動と、グローバルな人材育成の面でも優れた効果を上げている点が評価されたものです。

(財)日本科学技術連盟から「品質革新賞」を受賞

社会から信頼され、社会と共に発展する企業グループであり続けるために

アイシンでは、「環境」「青少年の育成」「まちづくり」をテーマに積極的に企業市民活動を展開しています。

このたびの東日本大震災の被災地においても、支援物資や義援金を提供するとともに、津波被害で操業不能となった鉄工所に従業員を派遣して機械整備を行うなどの支援をしました。役員や従業員からの募金活動も、国内外の拠点で活発に行われており、アイシングループを挙げて被災地の復興を支援していこうという意識がさらに強まっています。

アイシンは、社会から信頼され、社会と共に発展する企業グループであり続けるために、これからもこうした活動に積極的に取り組んでいきます。

従業員による募金(中国のグループ会社唐山愛信歯輪有限責任公司)

T-シャツを製作・販売し、売上を義援金として寄付(米国のグループ会社AISIN DRIVETRAIN, INCとAISIN CHEMICAL INDIANA, LLC)

株主の皆様をはじめとするステークホルダーの皆様におかれましては、引き続き変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2011年7月

取締役社長  

藤森 文雄
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