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AISIN GROUP TOP MESSAGE 2017

AISIN GROUP TOP MESSAGE 2017

世界で戦える真の競争力を身につけ、
新たな価値を提案できる元気な会社をめざします

アイシン精機株式会社 取締役社長
伊原 保守

アイシングループは、これまで商品別の専門会社がそれぞれの経営方針のもと事業活動を行うプロ集団として成長してきた歴史があります。しかし、いま自動車業界には、自動運転技術の進化、コネクティッドカーの普及、シェアリングエコノミーの台頭によるライフスタイルの変化など急激な構造変化の波が押し寄せています。既存事業の強化はもちろんのこと、グループ全体として次世代成長領域への開発を加速していかなければなりません。その礎として今年4月よりバーチャルカンパニー制を導入しました。グループとしての一体感を醸成し、変化への対応力の強化に向けた取り組みを進めています。

2016年度を振り返って

現地現物による課題解決活動が実を結び、
過去最高益を達成

まず、業績面では前年比で営業利益が359億円増加し、売上高、営業利益ともに過去最高を記録しました。要因としては、アイシン・エィ・ダブリュが手がけているオートマチックトランスミッションの販売が869万台と、前年比で132万台増えたことや、アイシン精機のパワースライドドアなどのシステム商品をはじめとした、付加価値の高い車体部品の販売が日本国内および中国でも非常に好調だったことが挙げられます。

期初の段階では、熊本地震や円高の影響もあり、見通しの良くなかった今期の決算を、このように終えられたことについては本当にありがたく思っておりますし、また従業員の頑張りにも感謝しています。

事業活動面では、既存事業の競争力強化を経営の最重要課題としてきました。そのため、現状をしっかりと現地現物で把握するために、約2年をかけてグローバルで展開する227社、主要320拠点をすべて回り、全社において商品軸、地域軸、機能軸での問題の洗い出しを行った結果、約350もの課題が見えてきました。それを重要度に応じランク分けし、優先順位の高いものから一つずつクリアしていくという課題解決活動を行い、これが非常にうまく機能しました。

例えば当社の主力製品であるドアロックについては、日本の新川工場が中心となって、世界に9つある生産拠点の組立ラインをすべてビデオ撮影し比較検討を行いました。これにより、最も効率的な製造工程がグローバルで水平展開可能となったほか、購入部品を全拠点で比較し検討を重ねた結果、利益改善が進みました。これ以外にも、さまざまな拠点や製品で大きな効果が出ており、世界中で課題解決活動が定着してきています。

また2015年度より事業再編に取り組んできましたが、今年度はピストン関連のアート金属工業と2月に経営統合しました。これでパワートレイン領域、走行安全領域、車体領域などで進めてきた事業再編の枠組みづくりが完了し、現在すべての領域において競争力強化に向けた取り組みが順調に進んでいます。このように「経営の足元固め」については着実に進展しているという手応えを感じていますので、2017年度は「守り」から「攻め」へ転じる年度にしたいと考えています。

事業再編のスキーム
将来の成長に向けて

アイシングループの対処すべき課題

アイシングループはこれまで分社化を推進し、商品別の専門会社がそれぞれの経営方針のもと、プロ集団として成長してきました。しかし、近年の世界の状況に目を向けますと、世界的な保護主義政策の高まりなど、事業リスクや地域リスクの拡大が懸念され、先行きの不透明感が増しており、今後当社グループの事業活動にどのような影響を及ぼすのか全く予断を許さない状況です。また、身の回りのあらゆるものがインターネットにつながるなど、ITは圧倒的なスピードで進化し、社会は大きく変化してきています。

自動車業界においては、自動運転技術の進展やコネクティッドカーの普及、クルマが所有するモノから利用するモノに変わるといったライフスタイルの変化など、かつて経験したことのない急激な構造変化の波が押し寄せています。

アイシングループは現在オートマチックトランスミッションの事業が好調ですが、このような変化のなか、今のままでは将来の競争力確保に不安があります。その対応として、グループとしての一体感や変化への対応力の強化に向けた取り組みを進めていきます。

2017年の取り組み
グループ経営方針策定の背景